アンチエイジングで肌にハリを取り戻す根本的視点

アンチエイジングで肌にハリを取り戻す根本的視点

何歳になっても取り戻したい「みずみずしい肌」「ジューシーな肌」「うるおい美肌」。
美容法も様々なものがあり、特に女性はアンチエイジングのためにはお金も労力もたっぷり注ぎ込む風潮があります。

さて、今回は、なぜエイジング(老化・加齢)の兆候は肌に露骨に現れるのか?そして、多くのアンチエイジングの考え方に不足している点を考えていきたいと思います。

1、エイジングの兆候が肌のハリ低下に露骨に現れる理由

冒頭に書いたように、「みずみずしい肌」「ジューシーな肌」「うるおい美肌」とは、若い肌細胞には水分が多く含まれていることを物語っていますね。

わたし達人間の身体の約60~70%が水分で構成されています。

  • 赤ちゃん:体重の70~80%
  • 成人:体重の60~70%
  • 高齢者:50~60%

これらの数字からもわかる通り、年齢を重ねる毎に体内の水分が減少していくことがわかりますね。

特に注目したいのが、まさにお肌の水分量をはたから見てもわかる「皮下組織の水分含有量」です。

エイジングの兆候が肌のハリ低下に露骨に現れる理由
  • 赤ちゃん:88%
  • 成人:68%
  • 高齢者:40%以下

この数字をみてわかる通り、赤ちゃんの素肌がいかに多くの水分を含んでいることか。そして、年齢を重ねる毎に、いかにお肌の水分が失われているかがわかりますね。

2、多くのアンチエイジングに足りていないこと

多くのアンチエイジングに足りていないこと

最近の肌のハリなどに対するアンチエイジング法は、ヒアルロン注射やホルモン療法などがありますが、本当にそれらが大きな意味をなし、かつ安全なのか?というとどうしても疑問を感じてしまいます。

なぜなら、わたし達人間が、年齢相応に美しく健康であり続けるためには、まずは、自然の摂理に沿った方法こそと思うからです。

わたし達の身体には、本来身体が持っている自然治癒力があります。

まずはそういった能力を活かしきれる身体づくり・環境づくりをしてあげてこそが、根本的解決に向かうアンチエイジング方法なのではないか、と。
何もしなければ、水分量が低下していくのが普通。
でも、そのエイジングを加速させたものは、本当に自然現象だけだったのか?そこの根本的なことを見直す必要があるとは思いませんか?

例えば・・・・

  • 食生活は、本当に肌のためのものになっていたのか?
  • 水分は十分に確保できていたのか?
  • 睡眠は十分にとれるライフスタイルを送っていたのか?
  • 運動は適度にしていたのか?
  • マインドは落ち着いて過ごせていたのか?

などなどが、まず見直すべき根本的視点ではないでしょうか?
一つ一つ、見ていきましょう。

2-①食生活は、本当に肌のためのものになっていたのか?

多くのアンチエイジングに足りていないこと

肌の組織をつくる大元は食事からの栄養です。
ビタミン・ミネラルなどはもちろん、肌細胞の原材料になるタンパク質は欠かせません。

また、同時に見直すべきポイントは、肌のエイジングを加速させる「糖化・酸化」につながる食生活をしていないか?ということです。

糖化を加速させるのは、甘いお菓子や菓子パン、パンケーキやパスタなどの「砂糖・小麦粉」の多い食生活です。
糖化した肌は、硬くゴワつきがあり、シミ・ソバカスが目立ちやすい性質があります。

酸化した肌は、脂っこい食生活や添加物たっぷりのレトルト・ジャンクフードを頻繁に食べる人に顕著です。
くすみがちで、血色が悪く、肌のターンオーバーがうまくいかないので、オイリーなのに乾燥肌になりがちです。

2-②水分は十分に確保できていたのか?

多くのアンチエイジングに足りていないこと

上に記した通り、体重の60~70%は水分です。
これは、身体にとって、水分が非常に大きな役割を持っていることを物語っていますね。

まずは、身体に十分な水分を与えてあげること。
水分が1日に500nlも確保できていない方を多く見受けますが、やはりそういう方は、体内循環が悪く、肩こり・頭痛・便秘・むくみなどで悩まれています。

体内がそのような状況では、肌に水分を十分に届けることは難しいのです。
そういう人が、一生懸命美容に投資をしても、いたちごっこになるのは目に見えますね。

2-③睡眠は十分にとれるライフスタイルを送っていたのか?

多くのアンチエイジングに足りていないこと

ついついスマホやテレビに気を取られ、睡眠時間を削ってしまうライフスタイルが定着しているのが現代人。
ですが、睡眠している間にも、成長ホルモンが分泌され、肌細胞の修復・再生をしてくれています。

睡眠不足は、肌づくりにも大きく影響しているのです。
最近の研究では、現代人に好ましいとされる睡眠時間は7時間、とも言われています。

寝だめ、というのは身体づくりにとっては意味をなさないので、日々、アンチエイジングのためにも睡眠時間を確保することを意識できるといいですね。

2-④運動は適度にしていたのか?

多くのアンチエイジングに足りていないこと

運動をすることで、肌表皮に近い毛細血管の循環をよくする効果があります。
また、適度な汗をかくことも、保湿に大きな効果を与えてくれます。
わざわざスポーツジムに通わなくても、自宅での家事をキビキビやるとか、ヨガや自宅トレーニングをやるなどでも適度な汗をかくことは可能そうですね。

2-⑤マインドは落ち着いて過ごせていたのか?

多くのアンチエイジングに足りていないこと

やはり、切っても切り離せないのが、マインドです。
アンチエイジングとどう関係があるの??と思われそうですが、満たされ落ち着いたマインドで日々のライフスタイルを送ることは、大きな意味があります。

マインドが荒れていると、お肌のお手入れも雑になりますし、食事・睡眠などのライフスタイル全般にも大きな乱れを及ぼします。
アンチエイジングとは、その場かぎりの施述だけで叶え続けられるものではなく、人生毎日の向き合い方が大きく関連してくる、というのはこういうことなのです。

3、気をつけて!「水分」と「水」はまったくの別もの!

水分について聞くと、「水とってます!」とおっしゃる方がいますが、よくよく聞くと、「水分」と「水」はまったくの別物です。

3-①コーヒーや緑茶などは要注意!

コーヒーや緑茶などは要注意!

例えば、カフェインが多く含まれるコーヒーや緑茶。
カフェインは覚醒作用もあるので、仕事中の飲み物としては重宝しますが、カフェインは利尿作用を強くもちます。
水分を取っているつもりでも、それ以上に尿意をもよおし、尿として排泄してしまっている可能性もあるのです。

3-②スポーツドリンクや清涼飲料水は控えること

コーヒーや緑茶などは要注意!

熱中症対策などで、学校からもスポーツ飲料を水筒にいれて持たせるように指示がある学区なども多く見受けられます。
が、多くのスポーツドリンクや清涼飲料水は、加工飲料です。
糖質を多く含み、含有されるビタミン類も人工的なものがほとんど。
健康によいと見せかけて、実は身体にとっては負担になっているものが多いのです。

スポーツ時などに持たせるのであれば、果物の果汁を絞ったものに水を加えて薄めるなどで、十分に水分と栄養素を確保することができますよ。
やや手間はかかりますが、逆に考えると、そういった飲料の値段の手軽さと安さにはうなづけるものがあると思いませんか?

4、アンチエイジングのための水分摂取の簡単なポイント

水を確保するのが困難な方は必ずいます。
そもそも「飲みたいと思わない」とおっしゃるのですが、ここまでお読みいただく中で、水分確保の重要性はご理解いただけたかと思います。

なかなか水分確保の習慣がない、とう方は、こんなルールで水分確保を試みてください。

  • 起床時ー昼食前まで:500ml
  • 昼食後ー夕食前まで:500ml
  • 夕食後ー就寝前まで:500ml

最初は、500mlのペットボトルの水を使ってみると量がわかりやすいと思います。

ここで大切なポイントは、500mlを一気飲みしない、ということです。
水分は、腸から吸収されます。常に腸に水分を届けてあげるようなイメージで、ちょびちょび500mlを飲んであげることを意識してあげてください。

5、水分が足りているのかのチェック方法

5-①お肌のチェック

見た目にも乾燥している人もいれば、実はオイリー肌の人もお肌の乾燥が原因です。
外からの保湿はしかり、たっぷり水分補給もしてあげる必要がありますし、その他全般のライフスタイルの見直しも必須ですね。

5-②尿のチェック

チェックするタイミングは、朝一番の尿です。
尿の色は、体内の水分量が減れば減るほど濃くなっていきます。
朝の一番尿が、濃くてツーンとした匂いがする場合、身体が脱水をしている証拠なので、水分補給をしっかりするようにして下さい。

まとめ

いかがでしたか?
アンチエイジングとは、わたし達のライフスタイル全般から成り立っていることがわかりますね。

今回は水分に特化した内容でお届けしましたが、最もお伝えしたいことは、小手先の美容術だけでは根本的なアンチエイジング法にはなりませんよ、ということです。
アンチエイジングは、今日のあなたの1日の過ごし方が大きく関わってきます。
長い目で見て、ハリのあるお肌づくりのためのアンチエイジングを心がけていきましょう。

《コラム担当:(社)日本美食脳アカデミー協会代表理事 高久恵美子》

プロフィール
代表理事 高久恵美子
日本美食脳アカデミー協会代表理事 高久恵美子カロリー計算・g計算不要。しっかり食べてキレイになる食事法を推奨する看護師/保健師。
「毎日の食は、わたし達の味方である」ということを、栄養学とは異なった観点で、ワーキングウーマンやダイエットを繰り返してきた人に教えています。FB   詳しいプロフィール お問い合わせこの著者の記事


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