コーヒーは、カフェやコンビニでも大人気商品の一つですが、飲み過ぎは良くないとも聞きますね。
特に、美容健康の情報誌や本などでも「美の大敵」とまで評されることもあります。
コーヒーは、本当に良くないのか?よくないならその理由は何か?飲み過ぎとはどのレベルのことをいうのか?その辺りを紐解いていきましょう。
目次
1、コーヒーを飲みすぎてしまう理由
コーヒーの飲み過ぎは、胃が荒れそう、健康に良くなさそうなど、なんとなくよくないイメージがあると思います。
オフィスにいると、午前中に2杯・午後から夜にかけて5~6杯は飲んでしまう、という会社員の方も少なくありません。では、コーヒーを手放せなくり、飲みすぎてしまう理由はあるのでしょうか?
1-1、カフェインによる脳の興奮・覚醒作用の虜になりやすい

コーヒーにはカフェインが豊富に含まれています。
カフェインとは何かというと、植物が持ち合わせる天然の有機化合物のこと。天然ものなので、必ずしも悪いものではありませんが、強い興奮作用を持ち、精神刺激に対し高い作用効果を持っています。
カフェインは体内に入ると、脳からドーパミンの分泌を促し、「気持ちいいい」「やる気が出る」などの興奮・覚醒をさせるのです。
まだ完全に覚醒していない朝や、仕事に集中したい時、夜遅い時間の眠気覚ましなどにこの興奮・覚醒作用を欲するため、ついつい飲みすぎてしまうのです。これらを「カフェイン中毒」とも言います。
このカフェインの作用を利用したものが「栄養ドリンク」や「眠気覚ましドリンク」です。
カフェインを含有することにより、興奮・覚醒作用を引き起こさせるのが目的ですが、一度に何本も摂取することによりカフェインの致死量を超えてしまい、死亡する例も世界でありますので用法用量を守ることは絶対に必要です。
1-2、香りによるリラックス効果

コーヒーには香ばしさを感じさせる独特の香りがあります。
コーヒーの香り成分については、まだ解明されていないことも多くありますが、α波というリラックス状態を示す脳の状況を作り出すことがわかっています。
気持ちを落ち着かせたい時、ホッとしたい時などには、どうしても記憶の中にあるコーヒーの香ばしい香りを欲してしまうようです。
2、コーヒーの飲み過ぎがよくない理由
コーヒーを何杯でも欲してしまう理由がわかったところで、それではコーヒーとはやはり飲みすぎてはいけないものなのでしょうか?コーヒーの飲み過ぎがよくないとされる理由について解説します。
2-1、強い利尿作用と脱水の危険
コーヒーが持つカフェインには強い利尿作用があります。
ダイエットをしている人の中には、この強い利尿作用を利用した「コーヒーダイエット」が流行っているそうですが、体への影響を考える必要もあります。
一時的に利尿作用を強化することで、体のむくみを軽減させる効果は期待できるかもしれませんが、とくにカフェインがもつ強い利尿作用では、体内脱水を引き起こす可能性もあります。
体にとって水分とは必要不可欠なもので、呼吸をするためだけでも水分を必要としています。
また、体内で行われるすべての代謝活動において水分を必要とするため、体内脱水を頻繁に繰り返していると、健康面・美容面においても逆効果といえるでしょう。
例えば、代謝が円滑に行われないことにより、「疲れやすくなる」「肌が乾燥する」「便秘になる」などが起こりやすくなります。
コーヒーを飲むのであれば、その後は純粋な水も摂取し体内脱水を防いであげる必要がありそうです。
ちなみにですが、カフェインが体内に残っている限り、利尿作用は継続します。
2-2、栄養を体内の取り込むのを妨げる

カフェインには、とくにミネラルの吸収を阻害する働きがあります。
一生懸命食生活を気をつけていたり、サプリメントを飲んでいても、効果が薄れてしまう可能性も否定できませんから、やはり「ほどほどに」ということになるようです。
3、では、コーヒーはやめた方がいいの?
カフェインを含むコーヒーは、女性であると妊娠中・授乳中は摂取を控えるように指導されます。
母親から間接的にカフェインを摂取することで、赤ちゃんの脳へのダメージ・刺激になるからです。
つまり、「毒」と同じような扱いをされている面もあると言えますね。
そうはいっても、やっぱり勉強・仕事のお供にはそばに置いておきたい、という方もいるでしょう。
本当にコーヒーはやめた方がいいのか?そこを見てみましょう。
3-1、過剰摂取をしなければ嗜好品として「◯」

日本では、1日のカフェイン摂取許容量は設定していません。
ヨーロッパだと、「健康な成人で400g/日まで」としています。
インスタントコーヒー1杯(100mlとする)が含むカフェインの量はおおよそ60g前後。
とすると、インスタントコーヒーであれば、6杯まではいける計算になりますが、これはあくまでも「摂取許容量」です。
カフェインがもつ作用の影響などを考えると、この半分程度、つまり1日3杯程度までに抑えてあげることが、体にとっても優しいと言えますね。
3-2、精神的効果は人生の質を上げる

カフェインの持ち合わせる作用を見てきましたが、コーヒーには「香り」だったり「興奮・覚醒」という精神的な効果もあります。
ストレスフルの社会ですから、その場でできる限られたリラックス方法にコーヒーを利用することは、気持ちの面でも仕事のパフォーマンス面でもよい効果があることは否定できません。
大切なのは、体に対するデメリットも知った上で、惰性で飲み続けることをしない、ということではないでしょうか。
4、コーヒーを楽しみたい人が注意すべきこと
そうはいっても、仕事上、コーヒーは欠かせない!という方。
必ずしも「絶対にとってはいけないもの」ではありませんから、以下の注意点を意識して上手に付き合っていかれてみてはどうでしょうか。
4-1、コーヒーの飲み過ぎをしない
理由は上記の通りですね!
4-2、缶コーヒーや市販のコーヒーは控える
コーヒーを飲もうと思うと、自動販売機やコンビニなどで簡単に手に入れることができます。
現在はコンビニでもドリップ式のものが流行っていますが、注意したいのは、色々なものが入っている(日持ちのする)缶コーヒーや、ストロー付きなどで売られている市販のコーヒー飲料などです。
これらの商品の裏表示を見ればわかる通り、純粋なコーヒーというよりは、様々なものが添加されていることがわかります。
飲めば飲むほど、添加物を摂取することにもなるので、なるべく日持ちのしそうなコーヒー飲料を多量に飲むということは避けていきたいものです。
4-3、コーヒー+砂糖はほどほどに

コーヒーを飲む時に、ティースプーンでお砂糖を何枚も、スティックシュガーを何本もいれる人を目にしたことがあると思います。
甘い缶コーヒーには、砂糖が10グラムも入っています。砂糖10グラムというと小さじ山盛り3杯分程。
喫茶店で、少しお高めのコーヒーを飲む時でも、砂糖をバンバン入れていたら、糖分の過剰摂取になるのです。
飲み物に砂糖をいれずにはいられない、という人は、「砂糖入りの飲み物=間食をしている」ということだと認識してください。
コーヒーに砂糖を入れている上に、クッキーやケーキを食べるとすると、それは間違いなく体を疲れさせ、脂肪のつきやすい状況に歩んでいくということなのです。
1日に何杯もコーヒーを飲んでいる、という方は、コーヒーを飲むのであれば「無糖で」を意識するといいですね。
4-4、コーヒー+ミルクもほどほどに

コーヒーを飲む時のミルクにも要注意です。
コーヒー用ミルクは、ほぼ牛乳成分は入っておらず、植物油と添加物の塊です。
つまり、摂取すればするほど体への負担が大きくなるもの。
ブラックが飲めない、という方は、牛乳や豆乳など、食材由来のものを選ぶようにしましょう。
また、ブラックが飲めない方の盲点となっているのが、気づかぬうちの牛乳過剰摂取です。
牛乳には、豊富な脂肪が含まれています。
1日に何杯も飲むたびに牛乳を入れていては、確実に脂肪の過剰摂取につながります。
入れたい場合は、1日のトータル牛乳量を把握した上で上手に付き合っていけるといいですね。
まとめ
美しいものにはトゲがある、とはよく言いますが、深く考えずに「美味しい」「飲みたい」「食べたい」をしてしまっていたものも、過剰摂取をしていないか、過剰摂取をした時の影響は何なのかは調べていく必要がありそうですね。
コーヒーも、上手に付き合えば人生のよきパートナーにもなりますが、惰性で付き合うと体への悪影響も懸念されます。
「今の心地よさ」も大事ですが、ちょっと体を思いやった工夫で上手にお付き合いできるといいですね!