繰り返すダイエットで食事が怖くなってしまったら・・・

繰り返すダイエットで食事が怖くなってしまったら

今やダイエットは、
小学生女子からスタートするものなのだとか・・・。

食事制限ダイエット・食べないダイエットは、
最初は成果を上げやすいのです。

それもそのはず。

カロリー

〈摂取カロリー<消費カロリー〉というものが
最初のうちは成立しやすいからです。

ところが、摂取カロリーを極端に抑えていると、
必ず陥ってしまうのが「低代謝」。

また、食事制限ダイエット・食べないダイエットとは、
そもそも太ってしまった原因である
「普段の食事の仕方」を修正していないため、
必ずといっていいほどリバウンドを引き起こします。

ダイエットとリバウンドを繰り返すうちに、
いつの間にか
「食事をすると太ってしまう・・・」
「食事そのものが怖い・・・」
そう食事に対して恐怖心を抱いてしまうのです。

だからといって、
いつまでも食事を食べることを怖がっていたままでは、
体は悲鳴をあげてしまいます。

生きるために必要な「食事」を
私たちから取り上げることとは、
実はとても副作用の強い、
深刻な問題なのです。

繰り返すダイエットで食事が怖くなってしまった方、
または娘さんがダイエットに
励んでしまっているお母さん達に、
ぜひご一読いただきたい内容です。

1、ダイエットで食事を食べないことの弊害

食事制限ダイエットは
根強く人気のダイエット方法となっていますが、
食事を食べないことによる
大きな弊害があることに気づいていない方が
非常に多いように感じています。

食事は子供も大人も必要

子供の頃は、
健康的に成長するために欠かせないはずであった食事が、
大人になったら不要になるはずがありませんよね。

一体どんな弊害が起こるのか、
美しくあるべき女性達は頭に入れておいてください。

痩せにくい体になる

ダイエットを繰り返し食事の摂取量を減らしていると、
体重は減ります。

しかし、それと同時に体は飢餓状態になり、
本来持っていた代謝を下げはじめます。

一度下がってしまった代謝は、
そう簡単には元どおりにはなりません。

これが「低代謝」といわれるものです。

低代謝になると、
ダイエット前の食事量に戻すことは困難です。

なぜなら、代謝が低い=消費されないので、
少しでも食べ過ぎてしまうと
それらが脂肪となり体に蓄積されやすくなるのです。

食べていないのに太る

よく、
「周りに比べると食べていないのに、
なぜか自分だけが太っていく」
「空気を吸うだけでも太っていく」
とおっしゃるクライアントがいらっしゃいますが、
それは過去の長いダイエット歴から、
自身の手で代謝を下げてしまっているからなのです。

食事量を減らすことで、
本来持っている代謝を
下げてしまうような方法を選ぶことは、
とてもリスクがあることなのです。

経験のある方ならわかると思いますが、
一度落ちてしまった代謝は、
なかなか取り戻すことはできないのです。

摂食障害につながりやすい

摂食障害には、拒食症と過食症の2つがあります。

  • 拒食症:食事をほとんど摂取できなくなってしまう
  • 過食症:極端に大量に食べてしまう

失恋をしたり、職場で嫌なことがあったり、
ストレスがたまったりすると、
誰しもが軽度の拒食症症状・過食症症状を
経験したことはあるものです。

しかし、これらの行為が過度になっていくと、
極端な体重減少を目の当たりにしても、
食事を食べることができなくなってしまったり(拒食症)、
食べ過ぎた後で全部吐いたり、
下剤などを使って体重増加に
ならないようにする行為をしてしまう(過食症)に
なってしまいます。

摂食障害のケースとしては、
ダイエットが引き金となり、
拒食症に陥ってしまった方が、
その後に過食症になることが多く、
やはり、これらの事例からみても、
過度な食事を食べないダイエットは
危険な行為といえることが
おわかりいただけるでしょう。

過食症になると、多くの女性が、
「過食嘔吐」に陥ります。

これは、食べ過ぎを
なかったことにする防御策です。

過食嘔吐が習慣化してしまうと、
繰り返し胃酸に曝露されることで、
食道炎や、歯が溶けてしまったり、
手を深く口に入れることによる
顔の変形が出てきます。

また、嘔吐するときは、
反射で唾液もたくさん分泌されるため、
唾液腺が刺激され、
耳の下~下あごのむくみも出やすくなります。

それだけではなく、
嘔吐による体内ミネラルバランスの崩れや、
脱水など、低栄養症状もきたしてしまいます。

ちなみにですが、摂食障害になるのは、
90%以上が女性と言われています。

女性は、美や憧れに対して自分に厳しく、
ストイックに自己管理ができる能力に長けています。

自分に厳しい性質を自覚している方は
注意が必要ですね。

軽い気持ちで始めたダイエットに
どんな末路が待っているかは、
未知だからこそ怖いのです。

低栄養による体の不調・変調

貧血になる

わたし共のところに
相談にいらっしゃる女性の多くは、
ダイエット経験者で、
その中の3割程度の方が、
会社や市町村の健康診断で、
鉄欠乏性貧血の診断を受けてることがわかっています。

鉄欠乏性貧血はその程度にもよりますが、
多くが鉄剤といって、
鉄分補給のための内服薬を処方されています。

しかしこの鉄剤がクセモノです。

腹部膨満感や便秘という副作用症状が強く、
多くの方が途中で内服中断に至っています。

病気などが原因の貧血は別として、
ダイエットによる低栄養が招いた貧血は、
栄養確保をすることで改善が可能です。

鉄とは本来、血液中に流れているもの以外に、
脾臓に蓄積されているはずのもの。

食事からの鉄分摂取が不足すると、
脾臓から血液中に補給される
システムになっていますから、
血液検査で貧血を指摘された場合は、
脾臓蓄積分もなくなってしまっている
深刻な貧血だと自覚しましょう。

一時的に内服薬に頼ることも必要かもしれませんが、
食生活の見直しこそが根本解決と言えます。

抜け毛がひどくなる

健康的で美しく豊富な髪を育てるためには、
血流が大切です。

しかし、ダイエットで低栄養状態が続くと、
血流を押し出すために必要な筋肉もつくられなければ、
そもそも栄養豊富な血液すら作られません。

毛根まで栄養豊富な血液が届けられなければ、
新たな健康的な毛髪が作られることもなければ、
髪も維持されにくく、
抜け毛が増えていってしまうのです。

過去のクライアントでも、
薄毛に悩んでいた30代女性が、
食事内容を変えた後に毛量が増えることを
体感されておりますので、
深刻に考えずに、
できることから取り組んでいくことが大切です。

風邪をひきやすくなる

ダイエットで風邪をひきやすくなる

ウイルスなどから体をまもってくれる
皮膚や粘膜は、
食事から摂れる栄養(主にビタミンD)で作られています。

また、免疫力を高める
白血球の働きを活発にするビタミンCも、
必要量は十分に毎日の食事から摂取可能です。

つまり、
食事をしっかり摂取していないと、
自然と栄養素が不足するため、
風邪をひきやすい体質になっていってしまうのです。

女性としてのツヤがなくなる

ダイエットで女性のツヤが消える

私達の体には、適量の油も必要不可欠です。

細胞を柔らかくし、
栄養補給や代謝を促すためには、
質のいい油を食事から取り入れることです。

もちろん、油だけではなく、
肌細胞をつくったり、
新陳代謝を促す栄養も必要ですから、
たんぱく質・ビタミン・ミネラルなども重要です。

食事制限をしていると、
どうしてもこれらの栄養素が不足するため、
細胞の柔軟性や栄養の確保、
代謝能力が低下します。

すると、肌がカサカサになったり、
くすみがちになったり、
それだけではなく、
溢れる生命力すら低下するので、
ツヤ感オーラのある女性とは、
程遠い印象になってしまうのです。

個人的な意見としては、
多少ぽっちゃりしていても、
食事を美味しそうに食べ、
ツヤ感や、ハツラツとした印象を持っている女性の方が
魅力的にみえると感じています。

生理不順になる

生理周期を司っているのは、
女性ホルモンの働きが主です。

女性ホルモンの分泌・働きには、
食事からの栄養が深く関係しています。

また、栄養不足による貧血も、
生理不順に大きく関係してきます。

女性の体は、新たな命を授かるという
大切な役割も担っていますから、
間違った方法による生理への影響は避けていきたいものです。

2、食べるのが怖かった20代女性の体験談

ここでご紹介するのは、
繰り返すダイエットで毎日の食事が
怖くて仕方がなかった、
という20代女性の実際の体験談です。

『食べること』は私の人生を変えてくれました。

以前の私は,「毎日がダイエット」という生活でした。
食べるときはカロリー計算。
友人との食事も心から楽しめたことはなく,太ることばかり気にしていました。
家族との外食では,「太るから何もいらない」と言ったこともあります。

今振り返ると,拒食症だったのかなと思います。

その後、食事の勉強を始め、初めてお仲間の皆さんに会ったときは衝撃的でした。
皆さんがとても穏やかで笑顔で溢れていたからです。

それからは,自宅で毎日サラダを作り,職場へはお弁当が必需品となりました。
「自分に良い食事を用意する」という行為が,「自分を大切にする」ということなんだと感じ,食べる生活に夢中になりました。

しっかり食べる生活を始めてからの効果はこのようになりました。

  • 食事の量を以前と比べて2倍以上食べているのに太らない,むしろお腹周りがすっきりしてきている
  • ダイエットを意識しなくなり,カロリー計算することがなくなった
  • スイーツを罪悪感なく楽しんで食べられるようになった
  • お肌が綺麗になり,ニキビができにくくなった。
  • ファンデーションなしで外出できるようになった
  • 生理前,生理中にイライラしなくなった
  • 中学生からひどく痛みがあった生理痛がほとんどなくなった
  • 身体が疲れにくくなった
  • きちんと食事ができるようになったことで,家族との会話が増え仲が良くなった
  • 心と身体が元気になった
  • 自分のことが好きになってきた
  • 活発に動けるようになった
  • 食事を心から楽しめるようになった
  • 食事が敵ではなく味方になった

しっかり食べる生活を取り入れるようになって、辛いと思ったことは一度もありません。
自分が変わっていくことがとても楽しかったです。
食事で心と身体がこんなにも元気になり,見える世界が変わってくるなんて…期待以上の結果が得られました。
友人,家族,仲間の皆さんにも「変わったね!元気になった!」と言っていただき,とても嬉しく思っています。
(Minamiさん 神奈川県 27歳)

3、食べても太らない!食べて痩せる!

ここまで読み進めていただければ、
十分おわかりいただけたと思いますが、
食事は敵ではありません。

必要な食事をしている限りは、
私たちの体を太らせるものではなく、
むしろ美しく健康的にしてくれる
「大いなる味方」でしかないのです。

では一体、どんな食事をしたらいいの?
ということですが、
こちらにもコラムをぜひご参考にしていただければ幸いです。

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《(社)日本美食脳アカデミー協会 》

プロフィール
代表理事 高久恵美子
日本美食脳アカデミー協会代表理事 高久恵美子カロリー計算・g計算不要。しっかり食べてキレイになる食事法を推奨する看護師/保健師。
「毎日の食は、わたし達の味方である」ということを、栄養学とは異なった観点で、ワーキングウーマンやダイエットを繰り返してきた人に教えています。FB   詳しいプロフィール お問い合わせこの著者の記事


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