「家族の食事の量、どうしたら健康的に満足させてあげられる?」
育ち盛りのお子さんがいたり、年齢に関係なく食欲旺盛な旦那さんがいたりすると、「一体どこまで食べさせても大丈夫なの??」と不安な気持ちになりますよね。
目次
老若男女、「食べ過ぎて良い」世代はないと心得る

どんなに育ち盛りのお子さんであろうとも、腹12分目までお腹いっぱいの食事を毎日毎食繰り返していると、子供の頃は良くても、成人になってからの健康維持が難しくなる可能性があります。
ご主人にとっても同じです。
好物のおかずだから、と嬉しそうに食べ過ぎている姿を、微笑ましく見守っていても良いのは20代前半までではないでしょうか?
どんなに細身の男性であっても、年齢とともに、体の代謝や消化力は徐々に低下していきます。
どの年齢にとっても「食べ過ぎ」は、体に負担がかかることは事実ということです。
まずは知っておきたい「自分」にとっての食事量
まずは、基準となる自分にとって必要な食事量を把握しておくと便利です。
そこからの比較で、家族の中の誰をどのくらい増やし、誰をどのくらい減らすのかが容易に判断できるようになります。
一回の食事では、体に必要な栄養を網羅することが大前提となります。
栄養とは、
- 三大栄養素:タンパク質・脂質・糖質
- 五大栄養素:ビタミン・ミネラル
- 六大栄養素:食物繊維
まずはここをしっかり確保していくことです。
上記の内容を網羅した食事として、美食脳がオススメしている食事構成法の一つに、
- 野菜メニュー
- メインメニュー(肉や魚などのタンパク質)
- 主食メニュー(炭水化物系)
をしっかり入れ込む、というものがあります。
上記のメニューを1回の食事で揃えることができると、先ほど記載した
- 三大栄養素:タンパク質・脂質・糖質
- 五大栄養素:ビタミン・ミネラル
- 六大栄養素:食物繊維
をしっかり確保することができるようになります。
どのメニューをどのくらいの量とっていいの??
こんな感じにざっくりと覚えてください。
●野菜メニュー:サラダなどの生野菜をパーのサイズ、お味噌汁や炒め物などの加熱野菜もパーのサイズ(つまり、野菜メニューは手の平サイズのパーが2つ必要になります。)
●メインメニュー(肉や魚などのタンパク質):やや大きめグーサイズ(ハンバーグなら1個、卵なら1個では少ないので焼き鮭を一切れ追加、など)
●主食メニュー(炭水化物系):普通のグーサイズ(ご飯ならお茶碗1杯、パンならロールパン1.5個程度)
実際の受講生様に提出いただいた食事例の写真も参考にしてみてください。

色もカラフルで、量もバッチリですよね。基本、この量を確保できていれば、それぞれ必要な栄養素も確保することができていると考えていただいて大丈夫です。
お子さんの場合
食の細いお子さんであれば、この3つのメニューをそれぞれ縮小してあげてください。
目見当で大丈夫。大切なポイントは、「食べられるもの」だけではなくて、3つのメニューをしっかり食べることによって、栄養の確保を確実にするということです。
育ち盛りのお子さんのであれば、まずは、最初に割り当てられた3つのメニューをきちんと食べてから「お代わり」をOKしてあげるといいですね。
まだ、自分の割り当て分を把握できない年齢のお子さんの場合や、好きなものばかりすすんでしまうお子さんの場合は、面倒でも一人分の食事を明確に分けてみせることで本人に「これは自分がしっかり食べる分」と理解させることが大切です。
野菜を含め、全部食べきったあとで、お代わりをさせてあげましょう。
お代わりの理想も、好きなものばかりに偏らずに、お野菜も追加できると最高ですね。
ご主人の場合
体力勝負の仕事内容だったり、スポーツをして体が大きいご主人の場合、最初から少しずつ3つのメニューを多めに出してあげましょう。
そして、ご主人も、必要量を食べ終わったところで、お代わりOKです。
お酒を飲むから、主食を抜いて食事をスタートする時は要注意!!アルコールから糖質を摂取するので、主食を控え目にするのは正解です。
ですが、この時にメインメニューである肉・魚などのおかずを食べ過ぎる傾向にもっていかないことが大切ですね。
主食を食べないと、食事への満足度を得づらくなります。その分野菜メニューを多めに出すなどして、調整をしてあげましょう。
まずは「満足感」を得られる工夫を
健康意識・美意識の高い多くの女性とは異なり、多くの男性は、野菜などとのバランスの兼ね合いなどまでは計算せず自分の好きなものをより多く楽しむ傾向が強い、と寛容に考えてあげる必要があります。
そのため、家族に健康的でいて欲しいと願う女性は、手間はかかりますが、その点を踏まえた食卓づくりをしていきましょう。
・最初に野菜を明るく提供!
科学的にも認められている「ベジタブル・ファースト!!」
食べ盛りのお子さんや、ご主人の多くは嫌がるかもしれません。
ですが、こんな時はこちらの対応力がものをいいます。
本音は、「肉や魚、揚げ物などのメインおかずばかりを食べて欲しくない」というものですが、伝える時は「相手が嬉しいと思うこと」を全面に出すと効果的です。
- 「家の食事でしか野菜をしっかり食べられないだろうから、最初に野菜を食べて待ってて。」
- 「熱々のメインを食べて欲しいから、先に野菜を食べてて。」
- 「サラダのドレッシングを手作りしてみたから、最初に食べてみて。」
こんな感じで、明るくポジティブにベジタブル・ファーストに誘導してあげましょう。
家族の健康は、食事を用意する人にかかっている

女性の社会進出が進んでいる現在の日本でも、まだまだ女性の家事率は圧倒的に高いといえます。
忙しいワーキングウーマンには、なかなか納得できない部分もあるかとは思いますがこれが現実。
だったら、今はとにかく自分で実践。その中で良いと思った知識・スキルを、徐々にお子さん・パートナーに仕込みをしていくという発想はいかがでしょうか。
これまでのご家庭での統計上、家族に「食事の選び方」「構成の理由」を上手にアナウンスできた女性のご家庭では、その女性が不在の食事においてもしっかりアナウンスした知識・スキルが反映された食事を選べるようになっています。
気長にいくしかありませんが、チリも積もれば山となる。
未来の自立した家族の姿を夢見て、まずは中心人物が健康的に美しくなれる食事をマスターし、家族の健康管理に還元していきましょう。

日本美食脳アカデミー協会代表理事 高久恵美子カロリー計算・g計算不要。しっかり食べてキレイになる食事法を推奨する看護師/保健師。
「毎日の食は、わたし達の味方である」ということを、栄養学とは異なった観点で、ワーキングウーマンやダイエットを繰り返してきた人に教えています。FB 詳しいプロフィール お問い合わせこの著者の記事
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