危険!!早食いタイプの人が太る理由

早食いタイプが太る理由

2-3人でランチに行くと、必ず自分一人が先に食べ終わってしまっている・・・。
そんな記憶はありませんか?
それだけではありません。現在のサラリーマンは仕事に追われ、食事の時間でさえ片手間で仕事をしたり、食べ終わったら即仕事に戻る、という状況下にあります。
これでは「知らず知らずのうちの早食い」ではなく「意識をしてのあえての早食い」をしているようなもの。

ですがこの「早食い」。メリットは、他の時間が増えるだけで、あとはデメリットでしかないのです。しかもそのデメリットとは、あなた自身の健康を少しずつ蝕む恐ろしいもの・・・・。

ぜひ、思い当たることがある方は、今すぐに「食べ方」を見直し、食事をメリットだらけのものに変化させていきましょう!

あなたの「早食い」チェック

早食い度チェック

□自分が食事を終える時、周りはまだ食事中であることが多い
□食事中に会話を楽しむことはない
□「噛む」ということをあまり意識したことがない
□食後は決まって眠くなる
□食事で満腹になったのに、次の食事までもたずに間食をすることが多い

これらの質問に1つでもチェックがついたら、今後の健康美のためにも食事の摂り方を見直すことをおすすめします。

「早食い」が太る理由 その1「食べ過ぎ」

満腹中枢という言葉を聞いたことがあるでしょう。この満腹中枢とは、誰しもカラダに備わっている機能で、食事を食べ始めてから約20分でスイッチが入り、満腹中枢を刺激することで「満腹」を感じさせて食事を終了させるようになっています。

満腹中枢

つまり、早食いタイプの人のような10分前後で完食してしまうような食事時間では、満腹中枢が刺激されず、無意識のうちに必要以上の食べ物を胃の中に押し込んでいることになるのです。

カラダが元気に活動するために、食事は必要不可欠ですが、食べ過ぎは脂肪の元。体重も体脂肪もうなぎ上りに増えていきます。

逆に、ゆっくり食事を楽しむ人は、同じ量を食べている途中でも、満腹中枢が刺激されれば満足感を早く感じることになり、必要量もしくはそれ以下で食事へ満足するため、自然と体型維持やダイエットにもつなげていくことが可能なのです。つまり、ゆっくり食事を楽しむ人には「食べ過ぎ」という反則行為がそもそも発生しないのです。

「早食い」が太る理由 その2「血糖値の上昇」

満腹中枢を刺激する大きな3つの要因があります。それが「胃の膨張」「血糖値の上昇」「咀嚼(そしゃく)をすること」です。
どれも大事なことですが、一番注意していきたいことは「血糖値」についてです。

血糖値とは、血液中にある「糖」の量を意味します。糖とは、元気よく毎日を過ごすために欠かせない栄養素ですが、過剰に増えると、脂肪に変換される、いわば「太る元」でもあります。

そのため、この「糖」を食事から極力抜き取るダイエット「糖質オフダイエット」や「炭水化物抜きダイエット」が大流行をしているわけです。繰り返しますが、わたし達人間が元気よく毎日を過ごすために、ある程度の糖は必要ですから、食事の食べ方や量さえ間違わなければ、「糖質オフダイエット」や「炭水化物抜きダイエット」は必要ありませんので、ぜひお見知り置きくださいね。

話を戻します。
早食いをすると、一気に大量の糖を体内に取り込むことになるため、血糖値は急上昇します。
血糖値の上昇とは、満腹中枢を刺激するものではありますが、そううまくは事が進まないのがもどかしいところです。
早食いの果てに急上昇した血糖値に、脳は慌てます。慌てた脳は、「血糖値を至急低下させよ!」という指令を出し、大量のインスリンが放出されることになるのです。インスリンは、各臓器に糖を取り込ませる働きをして、糖の消費を促しますが糖の過剰摂取分は、残念ながら脂肪に変換されます。

物を食べすぎる、とは、百害あって一利なし。美味しいものは、つい食べ過ぎてしまいそうですが、「ゆっくり時間をかけ、よく噛んで食べる」ことができれば、自然と満腹になっていき、必要以上の食事を食べないで済むように、カラダは設計されているのです。

本当にカラダのつくりは賢く、そして神秘を感じますね。

「早食い」が太る理由 その3「血糖値の急降下」

早食いをすることで、大量の食べ物が体内に入り込むと、血糖値の急上昇が起こり、それに対してインスリンの大量放出が起こります。この大量のインスリンも問題です。
脳の緊急指令で、一気に大量放出されるインスリンですが、今度は必要以上に血糖値を下げ過ぎてしまうのです。
人間は、血糖値が低下すると、このような症状を引き起こします。

早食いで空腹感が増す
  • 空腹感
  • めまい
  • 集中力の低下
  • やる気のなさ
  • 甘いものへの枯渇

すると、前の食事で食べ過ぎたにも関わらず、再び何か食べ物を欲すようになり、次の食事までに間が持たずに結局は手軽につまめる間食に手を出すことになってしまうのです。
食事でも食べ過ぎたのに、間食もしっかりして・・・・。こんな食生活を日々続けていたら、あっという間に体重増加をしていくのはやむを得ませんね!

早食いさんの早食い防止法

1、ゆっくり咀嚼(そしゃく)することを意識する

早食い防止策

早食いさんには、「噛む」という意識がほとんどありません。1口30回咀嚼すること、なども多く推奨されていますが、早食いさんにとって、それは苦痛以外のなにものでもないでしょう。
しかし、意識は変えていく必要がありますから、せめて「1口10回以上」は意識をして「噛む」ことを徹底していきましょう。

2、口の中が空になるまで次の食べ物を口にいれない

早食い防止策

早食いさんの特徴として、とにかく焦って食べる、ということがあります。口にまだ食べ物が入っているのに、箸で次の食べ物を用意したり、口にいれてしまったり・・・。
まずは落ち着きましょう!一口食べ物を口に入れたら、一度箸を置くととてもわかりやすいですよ。きちんと飲み込んだのを確認してから、次の食べ物を用意しましょう。

3、食物繊維を最初に食べること

野菜からスタート

食物繊維は、野菜・きのこ・海藻類に豊富に含まれます。食物繊維の特徴として、水分を吸収することで胃の中で膨らみ、満足感を高めてくれることや、食物繊維が脂肪の元である糖や脂質を吸着してくれることなどがあります。

実際に、同じ食事を、「食物繊維から食べ始めた人」と「何も考えずに好きな順番で食べた人」とでは、血糖値の上昇具合も異なり、「食物繊維から食べた人」の血糖値の方が緩やかに上昇していくというデータもあります。
サラダやお味噌汁の具、野菜炒めなど、食物繊維は何かよく見て判断し、それらから食事をスタートするようにしてみてください。

まとめ

  • 早食いは百害あって一利なし
  • 早食いをすると太る理由がたくさんある
  • 早食い防止のために、よく噛むこと
  • 早食い防止のために、箸を置くこと
  • 早食い防止のために、食物繊維を利用すること

ぜひ、数年後の健康美のためにも、意識をしてやってみてくださいね!

《一般社団法人日本美食脳アカデミー協会 高久恵美子(看護師・保健師)》

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プロフィール
代表理事 高久恵美子
日本美食脳アカデミー協会代表理事 高久恵美子カロリー計算・g計算不要。しっかり食べてキレイになる食事法を推奨する看護師/保健師。
「毎日の食は、わたし達の味方である」ということを、栄養学とは異なった観点で、ワーキングウーマンやダイエットを繰り返してきた人に教えています。FB   詳しいプロフィール お問い合わせこの著者の記事


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