太りやすい体質を食事で改善するダイエット方法

太りやすい体質を食事で改善するダイエット方法

太りやすい体質を改善するなら、断然運動より食事にあり!
今回は、太りやすい体質でお悩みの方のための、根本的に食事でアプローチする体質改善方法をお伝えいたします。

1、太りやすい体質になってしまう原因

「若い頃はあんなに細かったのに・・・・。」「いやいや私は昔から太りやすい体質で・・・。」と色んなパターンで、太りやすい体質にお悩みの方がいらっしゃいます。では、どうして太りやすい体質というものが出来上がってしまうのでしょうか。

太りやすい体質の原因その1 一番シンプル!「食べ過ぎ」

太る原因1

やはり、なんといっても必要以上に食べてしまっているから。このシンプルな答えにいきつきます。
摂取カロリーがあまりにも多く、コップから溢れ出してしまった分が全て脂肪となって蓄積されていきます。
とくに、基礎代謝は年齢とともに低下していくもの。そのピークは、1~2歳。10代後半あたりから徐々に基礎代謝は低下していき、あとは下降していくのみなのです。
自分の年齢や、生活範囲の大小、運動の頻度などによって、必要以上に食べすぎないことは、体を疲弊させないためにも必要な工夫なのです。

太りやすい体質の原因その2 体のガス欠状態(栄養不足)

太る原因2

一番見過ごしやすいのが「体のガス欠状態」を慢性的に引き起こしていることです。
日本を代表するアニメ「アンパンマン」の内容が実にわかりやすいのですが、アンパンマンは顔が欠けてしまうと十分な力を発揮できなくなってしまいます。

わたし達人間の体も同じで、細胞一つ一つが最大限に働いてくれるために必要な栄養を十分に補給し続けてあげないと、日々の生活や勉強・仕事のみならず、「代謝を上げる」活動も十分になされることがないため、低代謝体質となり太りやすい体質となっていくのです。

近年非常に目立つのは、ダイエットを長年し続けてきた女性、無理なファスティングを繰り返してきた女性が、「少ししか食べていないのに太るようになった」とおっしゃることです。

これは、ヘルシーと思い込み、スムージーやグラノーラ、野菜スープのみといったライトな食生活を続けたが故に、体が栄養不足に陥り、代謝を極限にまで落としてしまっていることにあるのです。
こういう場合、何をすればいいのかというと、運動だけでは代謝の回復は完全には期待できません。
運動をしても、そもそも細胞に栄養がいきわたっていないため、余計に疲弊をするだけなのです。
低栄養の食事で招いてしまった低代謝体質、つまり太りやすい体質は、食事を変えることによって細胞に栄養を行き渡らせ、代謝を回復させていくことが必要不可欠です。

太りやすい体質の原因その3 消費エネルギーが少ない

太る原因3

現代人は、車や交通機関の発達によって、活動量が激減しています。
さらには、インターネットが普及したことによって、日常生活の多くがネット上で完結することにもなりました。

例えば、ここ10年で、日本人の歩数は約1,000歩/日あたり減少しています。
この数字がどうなのか、というと、食事内容が変化しないと仮定すると、1年間で脂肪が約1キロ増えることになります。

こういった、活動面での消費エネルギーも減ってきている中で、もう一つの消費エネルギー「食事誘導性熱産生」も減少傾向にあります。
食事誘導性熱産生とは、食事をすることで、その食事を分解・吸収するために体が働くときに生まれる消費エネルギーのことです。
食事誘導性熱産生とは、タンパク質を食べたり、穀類をよく噛んで食べたりすると効率よく発生しますが、現代人の食生活は、柔らかいパンや麺類なども多く、またお肉などのタンパク質が気づかぬ間に不足しがちです。

体を動かすこと、質のいい食事を食べること。
この2つの消費エネルギーを上手に使うことで、「しっかり食べて、しっかり体を動かす」という本来のエネルギッシュな日本人らしい生活が取り戻せそうですね。

2、太りやすい体質を食事で改善するダイエットとは?

では、いつのまにか完成されてしまった太りやすい体質は、どのように改善していったらいいのでしょうか。

ここまで読んでいただくとお分かりいただけるように、太りやすい体質は、これまでの食事が原因で作られてしまったということは無視できない大切な改善ポイントです。太りやすい体質を改善し、ダイエットから解放される未来を取り戻すためには、食事を変えていくことが最重要項目といえるでしょう。

2-1、太りやすい体質を食事で改善!《1日3食しっかり食べる》

体質改善食事法

●朝食で体質改善ダイエット

朝、起床後の体は副交感神経が優位になっていて、体温も低い低代謝状態です。
交感神経に切り替えて、燃えやすい体質にしていくために有効なのが朝食をしっかり食べることです。とはいえ、何を食べてもいいのかというとそうではありません。

ー朝食に積極的に食べたいものは、

  • 体を温めるお味噌汁やスープ類
  • 代謝アップに欠かせない質のいいタンパク質
  • 午前中の頭を活性化する白米や玄米などの糖質源
  • デトックスアップのための野菜サラダ

など。

ー朝食に向かないものは、

  • 甘い菓子パンやジャムたっぷりのトースト
  • グリーンスムージーだけ
  • フルーツだけ

朝食は、体に覚醒スイッチを押すために欠かせないものです。「質」にもこだわって、しっかりいただきましょう。

●昼食で体質改善ダイエット

昼食時には、朝食でゲットした栄養素の多くはすでに消費されています。
昼食では、午後のエネルギッシュな活力のための栄養補給をしっかりしていきましょう。
また、日中はエネルギー代謝が最もいい時間帯でもあるので、1日の中で一番食べたいものを選択していい時間帯でもあります。
揚げ物やしっかりお肉など、ガッツリ食事を楽しみたい時はランチ時がオススメです。

逆に、昼食でのボリュームが足りていないと、夕方にどうしても行き過ぎた間食への欲求が生まれやすくなります。
肉や魚などのタンパク源をしっかりとり、空腹感が出にくいようなランチを選べるといいでしょう。

ー昼食に積極的に食べたいものは、

  • しっかりタンパク
  • 食事の満足度を上げてくれる食物繊維たっぷりの副菜
  • 炭水化物も必ず摂取

ー昼食に向かないものは、

  • ラーメン、チャーハンセットなどのW炭水化物
  • ベーグルとカフェオレだけの簡素な内容

●夕食で体質改善ダイエット

夕食は、1日がんばったご自身へのねぎらいの意味も込めて大切に栄養補給をしていきたい時間帯です。思った以上に日常生活でも体の各所の細胞は傷んでいます。
その証拠が、体への異常な疲労感だったり、各所の痛みだったりするもの。
きちんと栄養を入れてあげることで、根本的に細胞の修復をしていく必要があります。
疲れたからといって、菓子パンやカップラーメンで済ませてしまうと、疲労回復できないまま翌日を迎えることにもつながり、慢性的な疲れから抜け出しづらくなるので注意しましょう。

ー夕食に積極的に食べたいものは、

  • 体形成のためのタンパク質
  • 疲労回復効果の高い野菜サラダ
  • 疲れた脳の栄養にもなる適量の炭水化物

ー夕食に向かないものは、

  • 油たっぷり料理
  • 食事の代わりのお菓子

2-2、太りやすい体質を食事で改善!《食事の量を一定にする》

1日3回、等分に必要な栄養素を体内に送り込んであげることが大切です。
ランチはそこそこ、夕食にガッツリ、その分朝にお腹が空いていなくて食べなかったり・・・という食事量のムラは避けましょう。
朝を抜いているからいいような気がしますが、それはガッツリ食べ過ぎてしまった夕食が原因です。
ガッツリ食べすぎるということは、胃腸に大きな負荷をかけたり、一時的に脂肪・糖質が過剰に溜め込まれることによって強い疲労感や、脂肪の蓄積にもつながります。

どこかを抜いて、どこかでドカンと食べる、というスタイルではなく、まんべんなく適量を体の中に栄養として届けてあげるイメージが大切です。

まとめ

体質改善とは、「いい栄養」を「適度」にいただくことで簡単に実感を得ることができます。
そもそも不調を覚えた根本原因を明確にしてあげて、その原因物質を極力控えてあげること。さらに体に必要な食材をしっかり確保していくこと。
このようなシンプルな方法こそが、健康長寿の日本を作ったとも言えます。
ぜひ、スーパーで買える食材で、しっかり体のメンテナンスを毎日していってみてください。

プロフィール
代表理事 高久恵美子
日本美食脳アカデミー協会代表理事 高久恵美子カロリー計算・g計算不要。しっかり食べてキレイになる食事法を推奨する看護師/保健師。
「毎日の食は、わたし達の味方である」ということを、栄養学とは異なった観点で、ワーキングウーマンやダイエットを繰り返してきた人に教えています。FB   詳しいプロフィール お問い合わせこの著者の記事


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