水分が大切、とはよく聞くけれど、
「1日3リットル以上飲むべき」とか「飲み過ぎはよくない」とか、いったいどっちなの?
そもそも、自分の水分摂取量が足りているのか?不足しているのかがわからない。
そんなご相談をいただきます。
水分の考え方については、様々な学問・療法によって変わるので一概には言えませんが、体本来の働きを考えると、健康な成人であればそれなりの量は摂取すべきです。
生理学的に捉えた体の水分の出納バランスで考えると、季節を問わず1日あたり1.2ℓ摂取が推奨されることになります。
とはいえ、誰でも、どんな状況でも、とはなかなか言い難いことも事実です。今回は、簡単に自分でできる、水分不足チェック方法についてご紹介します。
目次
1、水分は生命にも健康美にも必要不可欠
水分なくして、生きることは不可能です。
毎日、老廃物を排泄してくれる尿や便にも水分は必要。
体全体に栄養や酸素を届ける血液も水分が必要です。
細胞内で行われる代謝にも水分は必要不可欠。
お肌の潤いや、感染対策のための粘膜づくりにも水分は重要な役割を持っているのです。
2、状況によって必要水分量は変えましょう!
よく使われる必要水分量の計算式がこちらです。
体重(kg)× 30ml = 1日に必要な水分量
体重50kgの人の場合、50kg×30ml=1500ml
となります。
ただ、この時に気をつけたいことがあります。
例えば、体重40kgの人の場合、40kg×30m=1200ml
となります。
この数字が基準とはなりますが、鵜呑みにしては危険な時もあるのです。
体重40kgの人でも、スポーツが大好きでよく汗をかく人だったり、猛暑の日などでは、もちろんその分の水分量を増やす必要があります。
体重が100kgの人の場合も同じようなことが言えます。
100kg×30ml=3000ml
という計算式になったとしても、この体重100kgの人が、デスクワーク中心で、全く汗もかかない場合はやや水分摂取量としては多いかもしれません。
それ以外にも、日本の四季では年間を通して気温も変わりますし、それに伴い汗の量も変わります。
下痢や嘔吐をした場合は、その分の水分補給をしてあげないと脱水を起こすことも考えられます。
つまり、どんな状況下にあるかによって、必要な水分摂取量とは変化させるべきもの、ということを忘れてはいけないわけです。
3、簡単にできる!水分不足のチェック方法
ここで自宅で簡単にできる水分不足のチェック方法をご紹介します。とても簡単ですし、お子さんの水分管理にも活用できます。
それが、
「毎日のお通じの硬さをチェックする」ことです。
例えば、生活環境や食事環境に大きな変化がないはずなのに、今朝のお通じが硬いぞ、という時。
その場合は、前日の水分が不足していた、ということになります。
逆に、今朝のお通じがいつもより柔らかいぞ、という時は、前日の水分摂取量がやや多かった可能性があります。
4、季節の変わり目にはよくお通じの観察を!
まだ肌寒い春から、汗ばむ夏に移行する時期などに、このチェック方法はとても賢く働いてくれます。
徐々に気温が変わっていく時、人間の感覚では気づけないような汗の排泄量も、翌日のお通じの状況が教えてくれるバロメーターとなるのです。
汗の量が増えていく時期、お通じがいつもより硬いな、という時は、季節的に水分量を増やすべき時期、と言えますね。
5、子供はお通じが硬いことを異常だと気づいていないことも・・・
子供の場合、自分のお通じが硬くて排泄の時に辛い思いをしていたとしても、それが異常であることに気づけずに、便秘に移行してしまうケースもあります。
お通じとは、本来いきむことなく、便意を催したらスルリと排泄されるはずです。
お通じがあるのかないのか?自体も、気にしていない場合も多いので、自分の体調管理ができる年齢前の場合は、
- お通じの有無
- どんなお通じだったか?(硬さ、トイレ時間、痛みの有無など)
を確認してあげるようにしてください。
何が心地よいお通じ状況なのか?心地よくない場合は、大人に相談するべきなのだということがわかるだけで、子供がしなくていい苦痛を取り除いてあげることにもつながります。
まとめ:毎日のお通じをバロメーターにしよう!
今現在の水分量の妥当性を知りたい場合は、病院で採血をするしかありません。ですが、それは日常生活ではなかなか現実的ではありません。
毎日のお通じからは、前日の水分量の把握にしかなりませんが、お金も時間もかけずに毎日自己管理できる大切なバロメーターの一つです。
観察力をつけて、毎日の健康美ケアにご活用ください!