年齢を増すとともに、毎年更新されていく体重と体脂肪・・・。
とくに女性は、太もも・お腹周り・ヒップの脂肪が気になり始めます。
まずはその原因を知ることはとても大切ですね。さらには対処法も頭に入れておくことで、年々太る現状に手を打つことも可能かもしれません。
目次
1、加齢と共に絶対的に低下していく基礎代謝
よく聞く基礎代謝。
基礎代謝とは、何もしない安静の状態でも消費されるエネルギー量のことです。
わたし達は、ソファにゴロンとしているだけでも、寝ているだけでもエネルギーを消費しているわけです。
それって、何だかお得なことのように思えますが、この基礎代謝のピークは10代前半まで。その後は、年齢を重ねるごとに低下していくことになります。
以下、女性のケースを参照ください。
- 10~11歳 1,260kcal
- 12~14歳 1,410kcal
- 15~17歳 1,310kcal
- 18~29歳 1,110kcal
- 30~49歳 1,150kcal
- 50~69歳 1,100kcal
- 70歳以上 1,020kcal
(「日本人の食事摂取基準」厚生労働省2015年版)
ご覧いただいた通り、基礎代謝は年々低下していきます。また、基礎代謝は基本男性の方が高めですが、これは男性の方が筋肉量が高く骨格全体的に大きいから、ということになります。
2、なぜ年々基礎代謝が低下するの?その原因
年齢が上がるにつれて、基礎代謝量が低下するのには、骨格筋量の減少が主な原因とされています。
骨格筋量とは、骨をはじめとし、全身の筋肉を意味します。
わかりやすいイメージをしていただくとなると、若い人のカラダと、高齢者のそれとの違いでしょうか。
若い人は、しなやかな筋肉と密度の高い骨で全身を支えているため、動きも俊敏でハツラツと見えます。
しかし、年を重ねていくごとに、骨量が衰えるので、全身の骨格が細くなります。また筋肉量も落ちていくので、腕や背中、お腹周りにハリ感がなくなり、皮膚全体がしぼんでみえるのです。
年齢とともに、基礎代謝は低下する。だからこそ、子ども達と同じように、食事もお腹いっぱい食べながら間食まで付き合っていると、大人だけあっという間に体重が増えていくことは自然の摂理とも言えます。
3、ホルモンからみる女性の筋肉量が少ない理由
女性のカラダは、男性に比べると全体的に細く、筋肉質にはなりにくい性質があります。
その理由の一つとして、ホルモンの違いが挙げられます。
男性ホルモン・女性ホルモン、という言葉がありますね。基本的に、女性には、男性ホルモンが少なめで女性ホルモンが優位になっています。
女性には分泌量が少ない男性ホルモンは、筋肉を成長させるという働きがあります。
逆に、女性が多く持ち合わせている女性ホルモン、とくにエストロゲンというホルモンは、カラダに脂肪を蓄えるという働きを持ち合わせています。
これらのことから、もともと女性は「筋肉がつきにくく、脂肪がつきやすい性質である」ということがわかりますね。
4、年々太らない女性になるための対処法
原因がわかれば、それ相応の対処ができそうです。
何もやらないよりは、理想のボディを目指して頑張れるのも女性の特徴です。今や芸能人だって、美BODYづくりに励んでおられるのが顕著。一般人のわたし達だって、指をくわえてみているだけではなく、やれることはなんでもやってみましょう!
4-1、骨格筋量のアップを目指す
年々、総量が低下していく骨と筋肉。
ですが、骨は重力を加えることによって、筋肉は刺激を与えることによって、過度な低下を防ぎ、新たに育てることができることがわかっています。骨に重力を加えるためには、とにかく活動をすること。家事をテキパキこなし、外出先では喜んで階段を使用する。

時間を作っては、ウォーキングやハイキングなど、力を使う動きを積極的に取り入れるといいでしょう。
筋肉に刺激を与えるには、日々の筋トレはとても有効です。
わざわざジムに行ってプレスをする、というのも流行のようですが、過度な負荷をかけると、筋肉のつき方がアンバランスになり、腰や肩を痛める原因にもなります。
まずは、自宅でできることから始めるといいですね。
- 腹筋
- 腕立て伏せ
- かかと上げ
- スクワット
など、無理なく継続できることを取り入れるだけでも、筋刺激になります。
4-2、骨格筋アップに欠かせない食事でフォロー

骨や筋肉を刺激することによって、低下を防ぎ、生成することは可能です。
しかし、その前提には骨や筋肉の材料となる栄養素が食事から確保できていること、が必要となります。
骨や筋肉の材料となるものは、主にたんぱく質です。
《積極的に摂取したたんぱく質》
- 肉
- 魚
- 卵
- 豆類
もう一つ、注意すべきことは、極端な炭水化物の制限をしないこと、です。
日常的に、カラダに重力をかけたり、筋トレを取り入れることで、カラダはエネルギー源を必要とします。もっとも、このエネルギー源として利用しやすいのが、炭水化物から摂取できる糖質です。食事からきちんとこの糖質が補われないと、逆に筋肉を破壊してエネルギー源を作り出そうとしたり、バストから痩せてしまったり、といいことなしです。
また、たんぱく質や炭水化物をエネルギー源として活用する際には、どうしてもビタミン・ミネラルなどの栄養素が必要となります。ビタミン・ミネラルを効率よく摂取するためには、食事に野菜を取り込むことも必要不可欠ということになるのです。
つまり、太りづらいカラダ作りのためには、食事をバランスよく摂取することが大事ということがわかりますね。
ポイントは、
- たんぱく質をしっかり摂取
- 炭水化物も必要不可欠
- 野菜も一緒に摂取
ということになります。
まとめ
いかがでしたか。
女性が年々太る理由は、生まれ持ったカラダの性質からも致し方ない面もあることがわかりました。
しかし、そこで諦めたくない方は、まだまだやれることは沢山あるようです。
ぜひ、カラダも気持ちよく動かして、美味しく食事もいただいて、カラダもココロもハツラツとした美しい女性を目指していきましょう!
《コラム:(一社)日本美食脳アカデミー協会 代表理事 高久恵美子》