止まらないリバウンドに歯止めをかける方法

止まらないリバウンドに歯止めをかける方法

頑張ってダイエットに成功しても、その後にやってくる止まらないリバウンドに悩む方も多いのではないでしょうか。
せっかくの努力も、一瞬で水の泡ではもったいないですし、リバウンドを繰り返せば繰り返すほど、痩せにくい身体をつくっていきます。

精神論っぽいですが、簡単にいうと、やっぱりリバウンドをしてしまう方法とは「私は大切にされなかった」という身体からのいじけのようなもの。「無理をして辛かった」「我慢をして悲しかった」という身体からの叫びをどうやって受け止めてあげるか。
そんな風に考えて上手に身体を向き合っていきたいものですね。

1、リバウンドが止まらない理由

それは身体からの「もっと私を大切にしてよ!」という叫びでもあるのです。

1-①食事制限など過度にストレスがかかり過ぎている

リバウンドが止まらない理由

食べること。それは人間の三大欲求の一つでもあります。つまり、食べるという行為は、人間にとって本能レベルで「快楽」を感じることができるものなのです。

その「快楽」を必要以上に制限・我慢をするということが、どれだけ精神的に負担になっているかは、その時にはなかなか自分で気づくことは難しい。

そのバロメータが、のちの「暴飲暴食」という行為の頻度や深さとなって現れてきます。
よく、カウンセリングでもお伝えするのですが、「暴飲暴食」をするのは、あなたの精神的な弱さが原因ではありません。

ストレスを一早く解消して、ご主人様を楽にしてあげたい!!という本能の働きによるものなのです。
だから、意図せずに暴飲暴食をしてしまった時は、こう思いましょう。「自分に無理をさせちゃったんだな。」と。
無理の度合いが大きければ大きいほど、暴飲暴食のレベルが大きくなっていきます。

ちなみに、無理の度合いというのは、人それぞれです。
ストレスに強い人(ストイックな女性や、タフな男性など)は、多少の無理も難なくスルーできるので、無理だと感じる程度が少なく、暴飲暴食のレベルは小さく済む傾向にあります。

しかし、ストレスに弱い人は(安心してください!女性のほとんどがこちらのタイプです!)、ちょっとの無理で大きなダメージを受けるので、暴飲暴食の度合いが大きくなってしまうのです。

また、ストレスに弱い人は、自分を守るための暴飲暴食でさえも、逆にストレスを感じるので、さらに無理を重ね、さらに暴飲暴食をする、という悪循環に陥りやすいのが特徴です。

「わたしには、制限や無理は向かない」とわかった時点で、早めにそういう方法を手放す覚悟が持てるといいですね。

1-②エネルギー不足で身体が飢餓状態になっている

リバウンドが止まらない理由

身体の細胞は、常に食事からの栄養素と身体の中で合成される栄養素をもとに代謝しています。つまり、細胞のごはんは、栄養素ということ。
この栄養素は、食事制限をしているとどうしても不足してしまいます。

例えば、太りたくないからといって、主食である炭水化物を抜いていてると、糖質が不足し、活発な代謝が行われなくなります。
また、野菜ばかりの食生活をしていると、脂質やタンパク質も不足するため、栄養素が十分に確保できずに細胞は飢餓状態になります。
この飢餓状態の時に、急にタガが外れて暴飲暴食をしてしまうと、一気に細胞が栄養を取り込もうとするため、太りやすくなるのです。

1ー③ダイエットのし過ぎで低代謝になっている

リバウンドが止まらない理由

これは、身体のメカニズム的にどうにも避けられない事実です。
身体には基礎代謝といって、ベッドやソファの上でゴロンと横になっているだけでも消費していくエネルギー量があります。

このエネルギー量は、その人が快適に生きていくために必要なエネルギー量で、その分と同等のエネルギー量を食事から補ってあげる必要があります。

ところが、食事制限ダイエットを繰り返していると、基礎代謝で必要なはずのエネルギー量を確保することができず、やむなく身体は基礎代謝自体を下げる、という機転を働かせるのです。
この基礎代謝、一度下がったら、なかなか上げることは難しい。しかも基礎代謝が下がってしまったら、これまでの食事量から摂取するエネルギー量では過剰になってしまいます。その過剰になったエネルギーは、消費できなければ脂肪に変換されるしかありません。

低代謝を作らないダイエット方法こそが、真に健康的な身体づくりだということがわかりますね。

2、止まらないリバウンドに歯止めをかける方法

2-①食事制限をせずに身体のために確実なる栄養を確保する

止まらないリバウンドに歯止めをかける方法

食事とは、身体を太らせるものではなく、細胞に栄養を与えてくれる素晴らしい味方だということを忘れないで欲しいのです。
つまり、食事制限は細胞の栄養不足を招くに等しい行為だということとも言えますね。

では、身体のために確実なる栄養を確保するために、どのような食事を意識しておけばいいのでしょうか?

「7大栄養素」なんて言葉を聞いたことがあるでしょうか。

筆者(アラフォー)が子供の頃の義務教育の教科書には、「3大栄養素」もしくは「5大栄養素」までの言葉しかありませんでした。
それから数十年経ち、栄養学もどんどん進化を遂げており、現在は「7大栄養素」にまで発展しています。

  • 3大栄養素:タンパク質・脂質・糖質
  • 5大栄養素:ビタミン・ミネラル
  • 6大栄養素:食物繊維
  • 7大栄養素:抗酸化物質(フィトケミカル)

これらの栄養素は、身体の中で必要不可欠な栄養素と考えられており、積極的に食事から摂取していくべきものにんります。

さぁ、この記事をお読みの皆さんは、これらの栄養素を普段の食事から確保できているという自信はありますか??

まず、菓子パンやカップラーメンが多い食生活をしていたら、確保できているのは「3大栄養素」がメインになっており、どうしても他の栄養素が不足していることが理解できると思います。

それぞれ働きのことなる栄養素の確保にバラつきがあれば、体質・体調が万全にいかないのもうなづけます。

下記に、どのような食材を取り入れれば、それぞれの栄養素を確保できるのかを記します。

●3大栄養素:タンパク質    →肉、魚、卵、大豆製品
脂質       →オイル、肉、魚、卵
糖質       →米、麺類、パン類などの主食
●5大栄養素:ビタミン・ミネラル→野菜・果物全般、海藻、きのこ類
●6大栄養素:食物繊維     →野菜・果物全般、海藻、きのこ類
●7大栄養素:抗酸化物質(フィトケミカル)→野菜や果物

いかがでしょうか?上記の食品たちが、それぞれ項目別に1度の食事に含まれていると、十分に7大栄養素を確保することができるでしょう。

2-②食事の間隔を空けすぎない。とくに朝食を食べること

止まらないリバウンドに歯止めをかける方法

食事の間隔を空けすぎると、身体の栄養不足を認識し、身体は飢餓状態だと認識します。
飢餓状態の身体は、食事が十分に入ってこないことは死活問題なので、次に何か食べ物が入ってきたときにはチャンス!!とばかりにそれらを吸収しようとします。

つまり、あまりにも空腹状態が続いた身体の栄養の吸収率はものすごく高まっているのです。
とくに朝は、前の日の夕飯の時間から逆算すると、最も食事と食事の間隔が空くことにまります。

つまり、朝はもっとも色々な栄養素を吸収しやすい状態だということが言えますね。
この、吸収率の良い時の食事は、必要以上に糖質・脂質を溜め込み、太りやすくしてしまいます。空腹時間が長ければ長いほど、吸収率は高まりますから、極力1日3食と栄養補給の機会を作ってあげることは実はとても意味のあることなのです。

現代人は食べ過ぎだ、との風潮も強く感じますが、それは日常的に食べているものの「量」や「質」に問題があるからです。好きなだけ好きなものを、何も考えずに食べる食習慣を毎日繰り返していれば、それは食べ過ぎであることに間違いはないですし、体型にも顕著に表れてくることでしょう。

2ー③とにかく食物繊維を先に食べること

止まらないリバウンドに歯止めをかける方法

食べる順番の大切さが一般社会でも重要視されるようになってきました。
これは医療機関において、糖尿病患者さん向けの食事指導としても活用されている、科学的に根拠ある食事法の一つです。

どうせ、胃の中で一緒になってしまうのに、本当に効果があるの??というところですが、同じ食事を食物繊維からスタートして食べた群と、炭水化物からスタートして食べた群とでは、食後血糖値の上昇具合に差がでることがわかっています。

3大栄養素である糖質・脂質は、身体をつくるために必要不可欠な栄養素であることにかわりはありませんが、吸収されやすいために、食事の最初に食べることはおすすめできません。

また、糖質や脂質を多く含む食事は、つい食べ過ぎてしまう傾向にあります。(糖質:菓子パン、麺類など 脂質:揚げ物、肉など)

必要量以上に摂取してしまうと、それらは脂肪に変換されるために、食事の食べ過ぎを防ぐためにも、食物繊維をたっぷり含む野菜からスタートすると良いですね。

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まとめ

リバウンドをするのは、身体も心も無理をしているから。
身体が美しく健康的にあり続けるためには、食事から確保できる栄養素が必要不可欠です。
ぜひ無理のないように、意味のある食生活を意識していきましょう。

《コラム担当:(社)日本美食脳アカデミー協会代表理事 高久恵美子》

プロフィール
代表理事 高久恵美子
日本美食脳アカデミー協会代表理事 高久恵美子カロリー計算・g計算不要。しっかり食べてキレイになる食事法を推奨する看護師/保健師。
「毎日の食は、わたし達の味方である」ということを、栄養学とは異なった観点で、ワーキングウーマンやダイエットを繰り返してきた人に教えています。FB   詳しいプロフィール お問い合わせこの著者の記事


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