よくきく「カロリー」。
あまり摂り過ぎてはいけないような気もするし、生きる上では最低限必要そうな気もする。
一体、食べ物のカロリーとは何なのでしょうか?
目次
1、カロリーとは何なのか、その役割
食べ物のカロリーは、体にとって必要不可欠なエネルギーのことです。
カロリーは栄養素ではありません。しかし、あらゆる生命活動には絶対に欠かすことのできないエネルギーなのです。
・カロリーの役割その1
《体温の維持と調整》

人間の体は、どのような状況下にあっても常に体温を一定に保とうとする機能が備わっています。
例えば、暑い夏には汗をかかせることで体を冷やし、冬には外気の寒さに負けないよう体を温める機能が高まります。
こういった、何気ない機能にもエネルギーが必要なため、食事からカロリーを確保することは重要なのです。
・カロリーの役割その2
《内臓の機能を健全に保つ》

人間には、様々な臓器が備わっています。心臓・胃腸・肺などは、私たちが指令を出さなくとも、無意識のうちにそれぞれが高度に機能して生命活動をしてくれています。
心臓を健全に動かすことで生きることができるし、胃腸を動かすことで食事を楽しみ排泄してくれています。
これら内臓を毎日休むことなく動かす原動力こそカロリーにあるのですね。
・カロリーの役割その3
《神経伝達の正常化》

神経伝達とは一体どういうことでしょうか。
わたし達の体の中では、ある一つの刺激がスタートとなり、次々と指令が起こり(無意識のうちに)心臓が収縮し続けたり、涙が出たり、消化管の収縮が行われたり、という動きが生まれます。
これは神経伝達、という体の機能のおかげでできているのです。
神経伝達とは、一つの情報を次に伝えたら、また次の情報を伝えられるようにリセットされなければなりません。そしてこの一連の神経伝達のほとんどは脳内で行われています。
ここで必要になってくるものこそ「エネルギー=カロリー」です。
脳が大量の糖を必要とするのは、こういう絶え間ない働きに多くのカロリーを使用するからなのです。神経伝達が滞りなく行われることこそ健康である証ですし、そうあるためにはカロリーは必要不可欠なのです。
2、カロリーを摂り過ぎたらどうなるの?
栄養素のうち、体がもっとも必要とするのは糖質です。
この糖質もエネルギー源の一つ。
食事で十分なカロリー(エネルギー)が確保されると、代謝され、上記のような役割を果たしてくれます。
しかし、エネルギーとして使いきれなかった糖質は、脂肪に変換されて体内に蓄積されていきます。貯蓄をすることで、非常時に備えているのです。
あまりにも多すぎる貯蓄、度重なる貯蓄こそが肥満の原因になっていきます。
3、カロリーが不足したらどうなるの?
摂取エネルギー量が減ると、体は動けなくなってダウンしてしまいます。
カロリー制限ダイエットの経験がある方なら、その体の変化を体感したことのある方は多いのではないでしょうか。

- 駅から自宅までの数分も歩けない。
- 電車で立っているのが辛い。
- 疲れやすくて常にだるい。
- すぐに眠くなってしまう。
体と脳が正常に活動することができなくなるので、これらのような症状が出てきやすくなるのです。
さらに進行すると、本来必要なカロリーが入ってこないことで、体内に不足したエネルギーを補おうと、今度は筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとするのです。
これこそダイエットをしている方たちがよく経験する、いつの間にか筋肉が減り体脂肪の割合が増えてきた、という現象です。筋肉が減ると、骨は支えがなくなりもろくなっていきます。
ストイックにカロリー制限をするダイエットをしていると、体内のタンパク質が減り、元気がでないという若者ばかりになってしまいます。
まとめ
カロリーと聞くと、どうしても低く低く・・・と思われがちですが、体を正常に保つためには必要不可欠な存在です。
大切なのは、摂取エネルギーと消費エネルギーのバランス。
カロリーを邪魔することなく、毎回の食事からしっかり確保していきましょう。