深刻??野菜不足が引き起こす体への影響

野菜不足が引き起こすカラダへの影響

子供の頃から「残さず食べなさい」と言われ続けた野菜問題。
大人になると、自分へは甘くなりがちで、ついつい好きなもの・手軽な食事を選びやすく、気づいたら深刻な野菜不足な食生活になってしまって・・・という方も少なくはないでしょう。
今回は、この野菜不足は一体どんな体への影響をもたらすのか?ということについてです。

1、これぞ野菜不足まっしぐら生活のテッパンケース

実は、「野菜は意識している」という方は多いものです。野菜生活を意識しているのに、なぜかいい効果を感じない。そこで改めて食生活をチェックしてみて、初めて「こんなに野菜を摂っていなかったなんて・・・」と気づくのです。

《朝は野菜ジュースで出社》

野菜ジュースで野菜摂取?

ギリギリまで寝ていて、朝ごはんの時間がない!そんな時のお助けアイテムが「野菜ジュース」です。最近の野菜ジュースは非常に優れていて、食物繊維をそのまま加工しているものなどその種類は多岐に渡ります。ですが、野菜ジュース=野菜そのものにはなりませんから注意が必要です。

市販の野菜ジュースは、加熱などの処理が加わることで、ビタミンや食物繊維が減少します。もちろん、全ての栄養素がゼロになるわけではありませんが、食事としてサラダやお味噌汁から摂取できる野菜から比べると量としても十分な確保はできていないと捉えるのがベターでしょう。
また、市販の野菜ジュースは飲みやすくするために、果汁や糖液が加えられています。健康にいいからと、朝から大きいパックを飲み干してしまうと、糖質の過剰摂取につながり、かえって太りやすくなるので注意が必要です。

《ランチはコンビニ弁当かパスタ・丼ものなど》

野菜不足ランチ

一目瞭然で、野菜が不足しています。また、野菜不足なだけではなく、炭水化物の過剰摂取にもつながり、徐々に体重増加は致し方ないメニューと言えます。

《夜はお惣菜かコンビニ弁当》

野菜不足の夕食

お惣菜でおひたしなどの副菜を購入できればましですが、それでも朝・昼の野菜不足を考えると全くもって足りていません。

2、野菜なくして健康美なし

厚生労働省の指針でもある通り、野菜は350~400gの摂取が好ましいとされています。
(参考:厚生労働省 栄養・食生活政策より
これは、国民が健康であるために必要な背景的数字であり、やはり、それだけ野菜は重要なものであるということが伺えます。
では一体、野菜不足なることで、どのような体への影響が引き起こされるのでしょうか?

野菜不足が体に引き起こす影響 その1〈肥満・体重増加〉

野菜特有の栄養素ともいえる食物繊維。
「食べる順番ダイエット」などが存在するように、食事の最初に摂取することで、過剰な量の糖質摂取後も、比較的血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。血糖値が緩やかに上昇するということは、つまりはインスリンの分泌も緩やかになります。インスリンとは、血糖値が急上昇すれば、過剰に分泌され、全身に糖を送り込んでしまい、使用されなかった糖が脂肪に変換され体脂肪として蓄積されることになります。いかにインスリンの過剰分泌を防ぐか、つまり、血糖値の急上昇をきたすような食事の食べ方をどれだけ防ぐことができるか、がとても重要なのです。

野菜不足が体に引き起こす影響 その2〈便秘〉

野菜特有の栄養素である食物繊維にはまだまだ大切な働きがあります。
食物繊維は、腸を刺激して活性化することで、便秘を予防したり、腸内環境を整えるという大きな役割も持っています。
水溶性食物繊維は、便の水分量を増やして排泄しやすくしてくれますし、不溶性食物繊維は、余分な脂肪や糖質を吸着して排出させう役割を持っています。

  • 水溶性食物繊維を多く含む野菜:海藻、果物全般、オクラ、アボカド、山芋
  • 不溶性食物繊維を多く含む野菜:ゴボウ、セロリ、レタス、きのこ類、切り干し大根

野菜不足が体に引き起こす影響 その3〈代謝の低下〉

野菜には、食物繊維のみならず、豊富な栄養素が含まれています。
有名どころでいれば、ビタミン・ミネラル。実はこのビタミン・ミネラルが不足すると代謝は鈍くなっていきます。

例えば、
葉酸:筋肉の合成に必要不可欠
多く含むもの:ほうれん草など緑黄色野菜全般

クエン酸:代謝促進に有効
多く含むもの:トマト、グレープフルーツ、レモン

ビタミンB群:代謝促進に有効
多く含むもの:ほうれん草など緑黄色野菜全般

ミネラル全般:体の機能を調整する
多く含むもの:緑黄野菜色・果物全般

ビタミンACE:抗酸化力抜群
多く含むもの:緑黄色野菜・果物全般

ここで挙げているものはごく一部でしかないですが、細かく挙げる必要のないほど、どの野菜にも個性豊かにその栄養素が含まれています。よって、「便秘に効果的なのは◯◯」「美肌に効果的なのは◯◯」という、偏った考え方ではなく、様々な種類の野菜を意識して食事に入れ込んでいくことが大切です。

まとめ

野菜不足が引き起こす体への影響は明らかです。慢性的な野菜不足を解消することで、脂肪の燃焼に一役買ってくれる筋肉作りや、腸内環境の改善を強力にサポートしてくれます。ぜひ、一度一度の食事において、野菜不足を少しでも防げるよう、意識した食事の選択力をしていうことが大切ですね。

日本美食脳アカデミー協会

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プロフィール
代表理事 高久恵美子
日本美食脳アカデミー協会代表理事 高久恵美子カロリー計算・g計算不要。しっかり食べてキレイになる食事法を推奨する看護師/保健師。
「毎日の食は、わたし達の味方である」ということを、栄養学とは異なった観点で、ワーキングウーマンやダイエットを繰り返してきた人に教えています。FB   詳しいプロフィール お問い合わせこの著者の記事


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