最近よく聞く「睡眠負債」という言葉。睡眠をおろそかにすると、痩せにくい体をつくることが多くの研究で解明されてきましたよ!
目次
1、良いことなしの「睡眠負債」
「睡眠負債」とは、睡眠不足が借金のように積み重なることで、あらゆる体の不調を引き起こす状態のことを意味します。
あなたは大丈夫?「睡眠負債チェック」
- 休日になると、平日のプラス2時間以上起床時間が遅くなる
- 午前中の会議や移動で眠気に襲われる
- ベッドに入ってから30分以上眠れない
- 起きたい時刻よりも2時間以上早く目が覚め、そこから眠れない
- 夜中に目が覚め、そこから眠れない
- 充分な睡眠時間がとれていると思わない
- 「よく眠れた」という実感が持てない
- すっきりした気分で起床できない
- 日中の身体的、あるいは精神的な活動・意欲レベルが落ちている
- 日中の仕事や学業に対する集中力が維持できない
《参照:正しい眠り方》
8つ以上当てはまる人は、睡眠習慣を改善する必要があるそうですよ。
2、睡眠が乱れると太る、は本当

睡眠負債状態になると、太りやすくなるという研究結果が世界各国で発表されています。
毎日忙しいとは思いますが、睡眠を確保するだけで痩せやすい体づくりができるなら、ちょっと気持ちが楽になりませんか??
7時間睡眠がベスト
5-6時間の睡眠を「短時間睡眠」といい、この短時間睡眠の人が肥満になるリスクは、「通常睡眠時間(7時間)」の人に比べると、なんと1.55倍も肥満になることがわかっています。
また、たくさん寝ればいいのか、というとそうでもなく、8時間・9時間と睡眠をとる人たちの肥満度も上昇していくという興味深い研究結果になっています。
睡眠のゴールデンタイムをつくる
一昔前は、夜10時ー2時までが、睡眠のゴールデンタイムと呼ばれていました。
しかし、最近の科学では、寝る時間に関係なく、入眠後約3時間の間に、美容と健康に関わる成長ホルモンが分泌されることがわかっています。
この成長ホルモンは、体脂肪や内臓脂肪を減らしたり、細胞再生を促したりという働きを持っています。
3、良い睡眠で痩せやすい体の作り方
睡眠環境を整える
・部屋を暗くする

就寝中の部屋を暗くすることが重要です。睡眠中もまぶたを通じて、脳は光を感知するからです。光を感知することで、深い眠りへのいざないを妨げることにつながるので、夜間は真っ暗な部屋にすることが理想的です。
・入眠の香りをつくる

「この香りを嗅ぐと、寝る時間」という風に、五感を通じて脳に刷り込みをすることが可能です。
とくに入眠効果が高いとされているのがラベンダーですが、自分の好みの香りでも充分効果を発揮してくれます。ちなみに筆者はゼラニウムの甘い香りが好きで、寝る1時間前に、ベッドリネンに数滴染み込ませています。すると、就寝時間には部屋中にゼラニウムの香りが漂っていて、気持ち良く眠りにつくことができます。
・衣類を整える

ファストファッションなどのおしゃれなスウェットをパジャマ代わりにする方も多いと思いますが、生地の厚い衣類は、汗の調整がしづらかったり、寝返りの際に摩擦を引き起こし、心地よい動きを止めるリスクがあります。
薄手の専用のパジャマは、汗の吸収性が高く、また寝返りをスムーズにしてくれ、眠りの妨げになりにくいというメリットがあります。
綿タイプのものがオススメです。ぜひ、ご自分のお気に入りのパジャマを用意してみてください。
夕食は就寝4時間前まで

食事をすると、どうしても胃腸が働いてしまいます。胃腸が働くと、代謝活動でもある睡眠に体力を集中することができずに、睡眠障害を起こしやすくします。
可能であれば、夕食は就寝の4時間前までに。
それが難しいライフスタイルを送っている人は、油ものやヘビーな夕食内容は避け、野菜・豆腐・納豆などを中心としたライトな夕食を心がけるといいでしょう。
まとめ
睡眠負債は確実に肥満をつくります。
痩せやすい体を作るために、毎日の睡眠時間を上手に作って、ダイエットしやすい習慣を意識していきましょう。
《コラム担当:(社)日本美食脳アカデミー協会代表理事 高久恵美子》